宗教倫理学会

2006.10.14

宗教倫理学会 第7回学術大会

 10月14日、宗教倫理学会の第7回学術大会が開催されました。
 プログラムの詳細については、こちらをご覧ください。学会ウェブサイトも数日前に全面リニューアルしましたので、ご覧になってください。
 今回、私は徳永道雄先生(京都女子大学)と共にワークショップ「宗教間対話の再考」で発表しました。全体で1時間割り当てられているのですが、時間が足りないと感じたほどに、活発な質疑応答がなされました。結論的なものが出てくるわけではありませんが、一つの方向性を示すことができたのではないかと思います。

 この学会が設立され、丸6年が経過したことになります。私は設立当初から6年間、評議員を務め、最初の4年間は事務局長でした。最初の頃は本当に大変でしたが、6年経つと、かなり安定してきたなと感慨深く振り返ることができます。
 今回で、私は評議員を辞めて、ようやく一会員として関わることができるようになりました。ちょっと一息入れることができそうです。

 この学会ほど、異なる宗教的背景を持つ人同士が生き生きと交流できる場所は他にないと思います。また、まじめに研究会を続けているのも、この学会のよいところです。
 いつまでも野心的な学会であってほしいと願っています。

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2006.07.22

宗教倫理学会 東京研究会

060721 7月21日(金)、同志社大学東京オフィス宗教倫理学会の研究会が開催されました。普段は、キャンパスプラザ京都でやっているのですが、1年に1回は東京でやろう、ということで今回は2回目の東京研究会でした。
 発表者は、島薗進先生(東京大学)。「いのちの始まりの生命倫理――宗教文化と歴史的経験の視点から」と題して発表をしていただきました。
 島薗先生の近著『いのちの始まりの生命倫理』については、ここでも以前紹介させていただきました。今回の発表では、それに引き続き、ヒト胚研究の問題や、人工妊娠中絶をめぐる文化的歴史的な背景について話してくださいました。近代になって現れる「多産主義」(fecundism)を中心に問題を整理されたのが印象的でした。
 ES細胞研究をはじめとする先端医療に対し、宗教がどれほどの影響を与えることのできるかは、はなはだ心許ないところがありますが、宗教倫理学会ならではの取り組みを続けていくことができればと思っています。
 今後、東京での研究会の回数を増やしていくことができればと考えています。

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2005.10.16

宗教倫理学会 学術大会

051016 10月15日(土)、同志社大学の寒梅館で宗教倫理学会の第6回学術大会が行われました。設立記念を兼ねた第1回学術大会は2000年に同志社大学で開催されましたので、同志社では5年ぶりの2度目ということになります。
 午前中は研究会やワークショップ、午後は公開講演会・シンポジウムが行われました。上の写真は、講演する大澤真幸氏(京都大学)です。大澤先生は社会学者として非常に幅広い分野で発言・活躍されている方ですが、論理の組み立ての中にキリスト教の考え方を取り入れる点でもユニークです。今回の講演タイトルは「宗教の普遍<論理=倫理>」だったのですが、圧倒的にキリスト教関係の話が多かったです。
 さすがにこの点については、「宗教の普遍というテーマにしては、キリスト教が中心になりすぎていませんか?」という質問が出ました。大澤先生の答えは、西洋の問題や世界の問題を扱う場合には、キリスト教から入るのが一番わかりやすい、やりやすい、というものでした。

 学術大会終了後、大澤先生とは個人的にもいろいろお話ししましたが、やはり視点がシャープです。宗教倫理学会に対しては、社会の大きなイシューに対しては、具体的な声明や提言を出せるようになるべきだ、とアドバイスしてくれました。その通りだと思いました。大きい学会では、意思統一するのがきわめて困難ですが、宗教倫理学会は小回りの良さを生かして、もっと積極的に情報発信、意見表明を行っていくべきだと、つくづく思いました。

 懇親会は、寒梅館7階のSecond House Willで行われました(貸し切り!)。京大の落合恵美子先生も来られており、最近の研究の様子などを聞くことができました。各国の家族形態についての研究を目下進めておられます。朝日新聞などで、その研究成果の一端をご覧になった方も多いのではないかと思います。

 わたしは金曜日くらいから風邪を引いてしまい、体調不良の中での出席でしたが、一応割り当てられていたお役をこなすことができ、ほっとすると同時に、朝から晩まで一日仕事だったので、どっと疲れてしまいました。これでは、風邪が治りませんね。(^_^;)

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2005.08.04

霊験あらたか高野山

050804a 8月3日~4日、宗教倫理学会の一泊研修会として高野山に出かけてきました。
 研究会のあと、高野山大学の山陰加春夫先生より「中世高野山の歴史と信仰」と題した講演をしていただき、中世高野山の大学事情や真言宗の信仰について学ぶことができました。
 高野山大学ができたのは816年のことで、初代学長は弘法大師空海ですから、それだけでも驚きです。
 山陰先生は、フランシスコ・ザビエルと同じくイエズス会修道士であったルイス・フロイスの記した『日本史』についても言及してくださいました。これは、信長・秀吉の時代を知る上で非常に貴重な資料なのですが、そこでは紀伊国は「国を挙げて悪魔に対する信仰と信心に専念している」と記されています。高野山をはじめとするこの地方で、神仏信仰が盛んであったことを指しています。当時のイエズス会修道士から見れば、それだけ、多くの参拝者を集める高野山は驚異に映っていたと言うことでしょう。

 山陰先生には重要文化財が密集している伽藍のあたりを歩きながら解説してもらいました。右の写真はその一こまです。

050804b 今回は、明王院という僧坊に宿泊しました。2年前には常喜院という宿坊だったのですが、それと比べると明王院の建物は非常に新しく、普通のホテルと変わらない設備でした。従来の僧坊のイメージとは大違いで、明王院に限らず、多くの僧坊で改築・改装が行われているそうです。左の写真が明王院です。置くに見えるのがお堂で、翌朝6時からの勤行に参加しました。とは言うものの、眠かったので、わたしが出かけていったのは、勤行が終わりかけの7時くらいでしたが。(^_^;)

 僧坊で出される精進料理は、何とも言えない味わいがあります。決して豪華ではないのですが、一品一品を楽しむことができます。高野山名物のごま豆腐にも舌鼓を打ちました。

050804c 4日の朝、弘法大師廟塔のある奥の院に出かけました。ここでは無数のお墓が、巨大な杉並木の間に所狭しと並んでいます。空気がひんやりとしており、奥の院を歩くのは、わたしにとっては高野山お気に入りコースの一つです。

 下界より気温が低いとはいえ、高野山も日中はきわめて暑かったです。しかし、下山し、難波に着いたときには、高野山の涼しさをあらためて実感しました。

 その後、京都にいったん戻り、夕方からは、民医連中央病院倫理委員会に出席しました(いそがしい~)。
 今日は、「終末期の苦痛緩和を目的としたセデーションに関するガイドライン」を確定することができました。近々、倫理委員会のページに掲載されると思います。
 今晩の議論では、ターミナル・セデーションと安楽死の違いをどのように表記すべきか、をめぐって熱い議論が交わされました。

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2005.07.22

宗教倫理学会 東京研究会

050722 今日は、同志社大学東京オフィス宗教倫理学会の研究会が行われました。これまで研究会はいつもキャンパスプラザ京都で行われていましたが、今回は東京での初の研究会となりました。  どれくらいの人が集まるか心配だったのですが、早稲田、上智、筑波の学生さんたちも参加してくださり、20名を超える参加者となりました。  土田友章先生(早稲田大学教授)は「科学技術と信仰――生命倫理の話題から」というテーマで、また、金井新二先生(東京大学名誉教授)は「終末論的宗教と非終末論的社会――現代社会における根本的相克」というテーマで話をしてくださりました。  わたしはお二人に対するコメンテーターになっていたのですが、いずれのテーマもわたしの専門と深く関わっていたので、知的好奇心を触発されながらコメントすることができました。  今回の東京での研究会は予想以上の満足度があったので、今後も、年に2回程度は東京で研究会を開催したいと思っています。  今回も、宗教倫理学会の会員でない方がたくさん参加されていました。東京近郊の方で、関心のある方は、ぜひ次回の東京での研究会にご参加いただければと思います。

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2005.03.05

宗教倫理学会 研究会

050305 宗教倫理学会の2005年研究会が昨日から始まりました。基本的に毎月1回研究会を行っている、まじめな学会です。(^_^;)
 今年は「変化する世界における宗教――相克と調和」というテーマなのですが、まだはっきりとしたイメージが共有されていないので、初回は、わたしと徳永道雄先生(京都女子大学・真宗学)が、テーマについて考察する発表を行いました。
 わたしの発表「宗教が関与する相克の現代的諸相」は、早速、小原克博 On-Line に掲載しました。音声付きです。
 研究会としては、めずらしく30名近い参加者があり盛会でした。

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2004.10.16

宗教倫理学会 第5回学術大会

041016

 今日は、宗教倫理学会の第5回学術大会がキャンパスプラザ京都で開催されました。
 タイトなスケジュールですが、発表内容はどれも充実しており、満足いく大会となりました。
 公開講演会では、上の写真のように村上陽一郎先生にご講演いただきました。村上先生の科学論関係の著書を愛読してきたわたしにとっては、待ち遠しい時間でもありました。長らく尊敬してきた人の話を聞けるのは、やはり、すばらしいことです。とか言いつつ、意地悪な質問をしてしまいましたが・・・(^_^;)
 村上先生は、国際基督教大学(ICU)が採択された21世紀COEプログラム「「平和・安全・共生」研究教育の育成と展開」の事業推進担当者(要するに責任者)でもあります。立ち話で「COE関係でお忙しいでしょ~?」と聞くと、「いや~、もう大変ですよ」とのお答えでした。うんうん、わかります(涙)。
 ICUのCOEプログラムのテーマは、わたしがかかわっている同志社のCOEのテーマと近接していますので、「何か共同のプログラムができればよいですね」と言っておきました。

 今回の総会では、役員の改選が行われました。新会長は、天理大学の澤井義次先生に。
 わたしは評議員を継続することに・・・ 3期目突入です。(T_T)
 新しい体制のもと、新しい企画を打ち出すことができればと願っています。

■宗教倫理学会 第5回学術大会
http://www.jare.jp/conference/2004.htm

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2004.10.12

宗教倫理学会 公開講演会

 10月16日(土)に宗教倫理学会第5回学術大会が開催されます。設立式を兼ねた第1回目が同志社大学で行われてから、もう5年も経つのかと思うと感慨深いものがあります。

 学術大会の一部が下記のように公開講演となっていますので、都合のつく方は、ぜひお越しください。

宗教倫理学会 公開講演

◎日時:10月16日(土)13:30-15:20
◎場所:キャンパスプラザ京都 2F 第1会議室 
◎テーマ:生命倫理と宗教
◎講師:村上陽一郎氏(国際基督教大学大学院教授)

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2004.09.24

宗教倫理学会 研究会

 今日は、宗教倫理学会の定例の研究会がありました。
 塩尻和子先生(筑波大学)が「クルアーンの死生観」をテーマに話してくださいました。
 イスラームの死生観は、ユダヤ教やキリスト教に似ている点もありますが、独自の強調点を持っていることが、よくわかりました。その特徴の一つは、死者と生者の間に明確な区別を設けないということでしょう。クルアーン(コーラン)によれば、現世も来世も人間が生きる場所として、神によって定められています。

 話題は現代の問題にも及びました。脳死・臓器移植は、アラブ世界でも熱心に議論されているとのことでした。宗教的にはきわめて保守的なサウジ・アラビアで、不思議なことに、脳死・臓器移植は認められています。他方、比較的リベラルな国家であるエジプトでは、脳死・臓器移植は禁止されているらしいです。
 イスラーム指導者は、医療の世界に対しても、しばしば発言をするそうですが、なぜ、サウジ・アラビアでは、一般的にイスラームでは許容されていない脳死・臓器移植が許されているのか、どうしても気になり、質問してみました。
 塩尻先生の推測によると、サウジ・アラビアの王族たちが、臓器を必要としているからではないか、ということで、妙に納得してしまいました。

 この研究会に、同志社大学神学部に客員研究員として来ている Anders Melin 氏を連れて行きました。彼は、仏教における環境倫理に関心を持っているので、仏教を専門とする先生たちを彼に紹介したいと思ったからです。
 Melin氏は日本語がほとんどわからないので、わたしが隣に座って、拙い英語で発言の要約をしました。イスラームの専門用語は、キリスト教に近いので、まだ何とかなります。でも、仏教の用語には、ほとほと参りました。
 基本的な用語であっても、定訳が分からないので、苦労しました。
 輪廻、往生・・・ みなさん、英語ですぐ言えますか? 輪廻は transmigration、往生は birth in pure land です。birth は rebirth になることもあるそうですが、rebirth では間違いだ、という声もあります。

 日本語でもよくわからないことを、英語で表現するのは至難の業です。どっと疲れました。(^_^;)

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